オプデス 第2回救助犬認定試験 瓦礫倒壊家屋部門

報告書


会場 : 旧県営瀬谷団地
2002年11月30日〜12月1日

役員紹介
大会会長 村瀬 英博
審査立会い 神奈川県警察本部災害対策課
審査員 Mrs. Sirpa Pellika
(IRO 公認審査員)
海外渉外担当 澤田 和裕
通訳 島津 芳明
協力 麻布大学動物人間関係学研究室犬チーム、
帝京科学大学アニマルサイエンス科ドッグトレーナー部、
他、
セミナー講師
30日 「心配蘇生法セミナー」
小山 隆氏
(日本赤十字社指導員)
1日 「犬の応急処置セミナー」
馬場 国敏氏
(日本動物愛護協会評議員・獣医師・
野生動物ボランティアセンター所長)


【企画・目的】


【報告書】

暖冬といわれつつも厳しい寒さが続く、
11月30日〜12月1日の2日間に渡ってOPDES災害救助犬認定試験、
並びに平成15年度神奈川県警察本部災害救助犬嘱託試験が
神奈川県横浜市瀬谷区瀬谷町にある県営住宅地跡で倒壊家屋部門として行われ全国より21頭が受験しました 。
(OPDESではその他広域捜索エリアサーチ部門を設けています。)

今年より、OPDESでは国際救助犬連盟(IRO)が定める救助犬試験A段階を行ってきました。
春には東京お台場にてウォルフガングツォルナーIRO会長に審査を依頼し、
そして今回はフィンランドよりシルパ・ぺリカ女史(紹介文)に依頼いたしました。
海外の審査員を招致することは、救助犬育成の先進国であるヨーロッパの審査基準で試験を行い、
協会の枠を越え救助犬育成に携わるたくさんの方に受験して頂くことにより、
そのレベルの差異を認識し、結果として救助犬育成のレベルアップにつながるものと考えています。



国際救助犬試験瓦礫部門A段階は服従、熟練、捜索の3つの作業総合で審査します。

まず、服従作業と熟練作業は会場内に設定いたしました
団地内の通路を利用しアルファルトの上、草むらの上、
そして休止は団地の入り口前と生活空間の中で行いました。

捜索作業は3階建ての団地の2階部分までとその周辺の捜索です。
捜索は犬による単独捜索フリーサーチで行います。
建物内は1階が光の入らない暗室1部屋、2階が3部屋となっており
ハンドラーは団地入り口までしか入れず犬が単独で各部屋を捜索しなければいけません。
犬の捜索意欲、稟性、服従性、ハンドラーのコントロール力、
そしてすべての判断能力が問われました。



前回のツォルナー氏の時もそうでしたが、
ただ単純に短い時間で仮想被災者を発見したということが高い評価につながるものではありません。
ハンドラーと犬がチームとしていかに機能的に作業しているかというところが審査の対象です。
例えば、団地内の1階部分の暗室では、部屋のなかは風がなく臭いの流れが
仮想被災者の隠れている隙間からというより、
一旦天井に上り反対側の壁に沿って伝わってくる場面があります。

この場合、犬の反応を認め部屋に入ってみると犬が壁に向かって告知を行っている時があります。
ハンドラーには「この部屋に被災者がいる」という判断ではなく、
より被災者の居場所を限定するために室内での行動が問われます。
壁の反対側を認識してその方向へもう一度犬を発進するか、
暗闇ですからライトを付け自分の目で確認をするなどの(競技として参加した時見落としがちな)
行動を災害救助犬指導手の資質として審査されました。

また、20分間の捜索時間(A段階規定は15分ですが、
今回は捜索地域がひろいということで審査員の判断により20分に延長しました。)の中で
当然集中力が落ちてくる犬もいます。
ハンドラーは犬に休憩を取らせてから、再度捜索作業をさせることも可能です。
実際の現場では「探さなければ」と言う焦りが犬の能力の限界を超え、
無駄な捜索に繋がりかねません。
どれだけ冷静に対応し犬の能力を最大限に活用出来るかが問われました。



そして救助犬試験を行う際に昨年から取り組んでいますのが救助犬指導手として必要な知識のセミナーです。
第1日目は日本赤十字社指導員の方による「心肺蘇生法」です。
「1度取り組んだらその方の生死を自分がにぎるものだということを忘れないで欲しい」という言葉が響きました。
第2日目は「犬の応急処置セミナー」を
野生動物ボランティアセンター所長の馬場国敏先生にお願いいたしました。
ご自身の貴重な経験から被災地における注意すべきことを講義して頂きました。

また、同じく昨年より後方支援部隊の訓練として「炊き出し訓練」も行いました。
今回はスタッフも含め総勢約100食分の食事を2日間用意しました。
この材料の分量もお手伝い頂いたボランティアの方々の計らいでデータとして残す事ができました。

最後に2日間にわたりお手伝い頂いたボランティアの方々、
会場手配にあたりご尽力いただいた神奈川県警災害対策課の方々、
セミナーにご協力いただいた講師の方々に感謝いたします。

以上、レポート執筆
大島 かおり




【結果】
席次 犬名 犬種 所有者 指導手
1 バーテンダーオブ Y・マエダ シェパード 澤田 和裕
(大阪府)
澤田 和裕
(大阪府)
2 フィルドインゼンジ JP アンデス フラットコーテッドレトリバー 秋山 潤
(神奈川県)
溝部 秀子
(神奈川県)
3 ペオ ラブラドールレトリバー 村瀬 洋子
(神奈川県)
松本 律子
(神奈川県)
4 エンジニア オブ サンリバー ゴールデンレトリバー 坂東 里美
(大阪府)
澤田 和裕
(大阪府)
5 ジャクリーン オブ シンマルソー ラブラドールレトリバー 大森 茂
(神奈川県)
大島 かおり
(神奈川県)
6 アダム オブ ヨーコショーナンJP シェパード 村瀬 英博
(神奈川県)
坂本 幸子
(神奈川県)
7 アーガス オブ スプリングプレーリー ラブラドールレトリバー 山下 操
(神奈川県)
坂本 幸子
(神奈川県)


※シルパ審査員の配慮によりフィンランドケネルクラブより合格証が発行されました。


【画像】

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無断転載はお断りさせて頂きます。


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