【犬の総合教育社会化推進機構】の趣旨
我が国では、犬を飼うのは犬が好きで、いわゆるペット、愛犬として飼うのが基本でありましたが、飼っている犬が何の役に立つかについては「番犬」と考えている程度でした。
しかし、実は人と犬との係わりはその根底において、単なる番犬としてだけではなく、それより遥かに深いものがあり、心の絆、生き物同士としての愛情が芽生え、人間の心や精神を癒し、優しさを育む大きな効能があることが認識されるようになってきています。
このようなことから、「動物保護法」が「動物愛護法」と改正され、地方自治体の条例も改正されて、従来は犬の飼育を一切認められなかった「集合住宅」(マンションなど)においても、一定の「躾訓練」を受けた犬なら飼育が認められるようになりつつあります。
これらは犬に関する社会的、国民的意識が欧米並の意識に近付いてきたことを示していると言えるでしょう。
そこで、既に犬を飼育している人々、これから犬を飼育したいと考えている人々など不特定多数の日本国民に対して、犬の飼育に関するモラルの向上、愛犬の取り扱い方など、我が国の犬に関する社会的な変化に対応して「人と犬」との「より良い関係」(人と犬との関係が、迷惑とか危険とかのトラブルの原因にならない関係)を築き上げ、更には犬を総合的に教育し、人命救助、災害救助、盲導犬,介護犬、社会的躾等々の教育を施すことにより、人間に役立ち、同時に人間に愛される社会的な評価の高い、資質の高い犬を養育することにより広く社会に貢献し、同時に犬の訓練士の社会的地位向上を目指して行きたいと考えるものです。
(モラル)
人と人との常識や間合いは、私達人間は自然に親や兄弟そして、近隣の人間から教わるものです。
犬も昔は群れを成し原野を走り回っていた訳ですが、何世紀か前から人の狩のパートナーとしての役割を担い、現在に於いては人間の心を豊にしてくれたり、癒してくれたり、又、人間同士のコミュニケーションを作る事にも協力してくれたりしています。
この人間にとって大切なパートナーとの接し方(人と犬との常識や間合い)を教える事が私達NPO法人の役目ではないでしょうか?
犬は元来、人を助ける、又、人と共に行動し協力する事に生きがいを見出す動物ですから躾だけ教わって満足する犬もいますが、中には「もっと人とコミュニケーションが取りたい。もっと、人の手助けをしたい」と、思う犬も現実にいるので、その犬達には犬の本能を満足させ、且つ、人間を助ける事を教え訓練する事が大切だと思います。
又、犬の総合教育社会化推進機構の様な組織構成にする事により純粋犬種、又、雑種犬の幅広い範囲から救助犬、介護犬を選び、訓練(教育)し、完成犬を作る事により人間社会において活用できる犬達が作出できると考えますし、日本国民にも人間と仲良く暮らせる犬が増えることにより淘汰されたり、捨てられたりする犬が減少すると考えております。
【O・P・D・E・Sの名称について】
OPDESとは犬の教育社会化推進機構を略し、下記の頭文字からOPDESと呼んでおります。
O(Organization:機構)
P(Promotion:推進)
D(Dog:犬)
E(Education:教育)
S(Socialization:社会化)